2015.11.27 一心寺シアター倶楽個人的にここ数年の中で最高の南河内万歳一座。分かりやすくて深淵で、テーマが観る人によって変化する。芝居の醍醐味である。今作を観ていて、先の安保法制のドタバタや、大阪ダブル選挙、テロのことなど、今の時事の徒然が走馬灯のように駆け巡った。いったい僕らは何の行列に並んでいるのか?先頭なのか?最後尾なのか?この行列の先に何があるのか?…まったくもって現代人の慢性的な不安を描いていた。それに分かりやすくて90分という短さにギュと凝縮した無駄のない台本だった。やっぱり深沢淳の存在感は大きく、皆川あゆみは、これアタリ役やん!ってくらいキュートだったし、大ファンの鴨鈴女は超かわゆいババアだったし、木村さんのコミカルな演技にも爆笑した。
ずーっとこの劇団を観てきた。内藤さんのなかの滓みたいなのが、今の自分に丁度良い塩梅なのだ。このまま関西小劇場というものを伝統芸にしていくのじゃないかとさえ思う。なんだか見る目が変わってきたような気がした。どうか目撃をしてください!
▼南河内万歳一座のの公式サイト
http://www.banzai1za.jp/nisemono/top.html▼
大阪公演は12/2まで。
北九州公演は12/12〜12/13で北九州芸術劇場
東京公演は1/20〜24までスズナリ