ずっと見続けてきた劇団☆新感線。きっと今の興隆の先駆けであったのではないか?という『薔薇とサムライ』では初めて観劇しながら感激して泣いた(ダジャレではない!)でも、その後の素晴らしいキャストでの公演や、豊洲のIHIシアターでの度肝を抜く興行も、あの感動の『薔薇サム』は自分の中で超えないでいた。「もうあの頃の新感線は観れなくなったんだなぁ…、いろいろ大人の事情もあるもんなぁ…」などと達観していた。今作も生田斗真というジャニーズ・イケメンというキャスティング。まぁ最近の新感線だろうとタカをくくっていた。
素晴らしかった!のだ。戯曲はキャスティングを超え、美術は芝居と拮抗して、また美術はキャスティングを支えている。まさにすべての要素が絶妙にバランスしたゾッとするほど美しい舞台に仕上がっていた。もちろん大阪フェスティバルホールという舞台の奥深さあっての美術であったろうし、会場のパフォーマンスを最大限に引き出した素晴らしい舞台だった。
もうホントに大人の劇団(もちろんそーだけど)プロの技をまざまざと魅せつけてくれた舞台でした。