2015.7.11 大阪ステーションシネマ
是枝監督が巨匠になったんだなという事を痛感した映画。原作は読んでいないけれど、よく出来たストーリーで、まず脚本が良かった。そして巨匠ならではの贅沢なキャスティング。堤真一や樹木希林をパーツとして扱える贅沢は、巨匠とならねば出来ないんだろうなとため息。作品はほぼ現在人気トップランクに居る女優たちのポートレート作品。見事に美しさを自然に切り取っていた。ストーリー部分は是枝節ともいえるドキュメントタッチでゴテゴテと装飾のない潔さ。当然だろうけども主演の広瀬すずの少女と女性の間のゆらぎを見事に表現していた。もしかしたら原作よりも質感的には芳醇だったのかもしれない。衣装監修に伊藤佐智子さんの懐かしい名前。さすがにセンスの良い衣装ラインナップ。中でも大竹さんの”子供に合わせる顔がない老女”のスタイリングには悩殺された。もちろん号泣しましたし、TV局のプロデュースする映画が少し変わって来たんだなぁと、希望の持てる作品でした。
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http://umimachi.gaga.ne.jp/
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