2013.8.1 一心寺シアター倶楽
ここ最近、辛口コメントの多かった南河内万歳一座のレビューです。
新作「使用人」をひっさげての2014年の定期公演。東京のスズナリを経て大阪公演はいつもの倶楽。
今回は何と言っても「ファントマ」で共演した浅野彰一さんが客演という事で、居ても立ってもいられない。待ち遠しい日々が続いていたのでありました。私的な感想でいうと、南河内この十年の中でのスマッシュヒット!最高傑作ではないか!と思える素晴らしくバランスのとれた舞台だった。
そもそも、浅野さんは濃いんじゃないか!という勝手な危惧を持っていたのだが、浅野さんの濃さに合わせた劇団デフォルトの方々が素晴らしかった。ここ数年、千両役者的にしか登場しなかった”我が鴨鈴女さん”が本来の立ち位置でかわいく、そして自由に演技していたのは本当に感激。そして何より荒谷清水さんの快演には目を見張るものがあった。内藤サン独特のリフレインの台詞回しも最小限。肝を得たムダのない演出。そして時間もコンパクトにまとめられていて、観易さ抜群でもあった。
船底の寝台のセットでは、かつてのフスマの演出を彷彿とさせ、南河内のオイシイ所をギュッと圧縮した”しじみサプリ”の様なイケテル舞台でした。次回作も本当に楽しみです。