2014.6.8 TOHO CINEMAS NAMBA
ベルリン国際映画賞の銀熊賞を獲得した作品。久々に映画らしい映画を観た。というかベルリン映画祭の審査員たちには溜まらないモチーフだったんだろうなと推察する。旧ズブロフカ共和国というヨーロッパ最東端でのドラマツルギー。叙情的で非現実的でどこか滑稽。日本人的にいえば青森じょんがらと寺山修司がコラボして三線が遠くに鳴っているかのような非現実の中に、これまた非現実(と言い切ったような)小説の様なリアルストーリーが動く。3つのどうでも良い興味深い話がラストに繋がって、「あぁ映画を観た」という充実感が胸いっぱいに拡がる様な映画だ。中でも衣装や大道具には目を見張るものがあるし、特撮においては特撮臭くない非現実を醸し出すのに成功していた。映画は写真の集合体であるゆえ、画面が綺麗であるというのは、もうそれだけで良い映画なのである。
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